イスラム国が2件のテロ攻撃を主張、アサド政権崩壊以来初
ISISのカリフ制国家は2019年に壊滅したものの、その残党はこの数年、シリアとイラクで活動を活発化させ、多くの死傷者が出ている。
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イスラム国(ISIS)が29日、シリア南部で発生した2つの攻撃の責任を主張した。
ISISはスンニ派のアマーク(Aamaq)通信に声明を投稿。そのうち1つは政府軍を標的としたものと主張した。
イギリスのNGOシリア人権監視団は30日、政府軍に対するISISの攻撃で民間人1人が死亡、兵士3人が負傷したと述べた。
また同監視団はアサド政権の崩壊以来、シリア国内でISISのテロ攻撃が確認されたのは初めてであると説明した。
ISISは最初の攻撃について、暫定政府の車両を標的とした爆弾攻撃で7人の兵士が死亡または負傷したと主張。5月22日に南部スワイダで決行したとしている。
2回目の攻撃は今週、スワイダ近郊で発生し、米軍の支援を受ける反体制派・自由シリア軍(FSA)のメンバーを標的とした爆弾攻撃で1人の戦闘員が死亡、3人が負傷したと主張した。
暫定政府とFSAはコメントを出していない。
ISISのカリフ制国家は2019年に壊滅したものの、その残党はこの数年、シリアとイラクで活動を活発化させ、多くの死傷者が出ている。
ISISの元最高指導者アブバクル・バグダディ(Abu Bakr al-Baghdadi)は2014年にカリフ制を宣言したが、2019年にシリア北西部の米軍特殊部隊による対テロ作戦で死亡した。
それ以来、シリア北部ではISISが拉致した人々の遺体や集団墓地が多数発見されている。