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イスラム国、シリア軍に対する2件の攻撃を主張

ISISはスンニ派のアマーク(Aamaq)通信に声明を投稿。東部デリゾールで「反逆政権の個人」を拳銃で狙ったほか、北部ラッカでは機関銃を使った軍関係者2人を攻撃したと主張した。
2026年1月18日/シリア、東部デリゾール、国軍の兵士(ロイター通信)

過激派組織イスラム国(ISIS)」は21日、シリア北部と東部で国軍関係者を標的とする2件の攻撃を実行したと主張した。ISISはこの攻撃を「作戦の新段階の開始」と位置付け、今後の攻勢強化を示唆している。

ISISはスンニ派のアマーク(Aamaq)通信に声明を投稿。東部デリゾールで「反逆政権の個人」を拳銃で狙ったほか、北部ラッカでは機関銃を使った軍関係者2人を攻撃したと主張した。

シリア国防省は声明で武装集団の攻撃により、国軍の兵士1人と民間人1人が殺害されたと述べている。

この事件はISISが政府に対する攻撃を強めていることを示している。シリアでは2024年末にアサド政権が崩壊し、シャラア(Ahmed al-Sharaa)暫定大統領率いる政権が発足した。シャラア氏はかつてアルカイダ系勢力の指導者であったが、2016年に同組織から離脱し、イスラム過激派との戦いで西側諸国と一定の協力関係を築いている。ISISは声明で、シリアが「イランの占領からトルコ・米国の占領に移行した」と主張し、シャラア政権を米国主導の国連軍の「監視役」と評した。

またISISは、シャラア政権が前政権と同じ運命をたどると主張し、さらなる攻撃を予告した。過去にもISISは政府や治安部隊を標的とする複数の襲撃を実行し、今回の2件のほかにも数日前の別の攻撃で内務省の治安要員が死亡、複数人が負傷していた。

国連が先週公表した報告書によると、シャラア氏と閣僚2人がISISによる暗殺未遂の標的となった事案が2025年に複数回確認されたという。これらは実行に至らなかったが、ISISが政府高官を狙い続けていることを示すものとされる。

シリア情勢はアサド政権の崩壊後も断続的な武力衝突が続き、ISISは地域内での影響力回復を図る中で、国軍や政府関係者への攻撃頻度を高めている。政府側はこれに対し反撃を続けているが、統治基盤は依然として脆弱であり、武装組織の脅威は根強い。

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