◎ISISは2019年3月にシリアの全領土を失ったが、その残党は今もシリアとイラクの広い範囲で活動し続けている。
イギリスのNGO「シリア人権監視団」は24日、シリア中部ハマ県でイスラム国(ISIS)に拉致された数十人が遺体となって発見されたと報告した。
同監視団によると、ISISは23日に砂漠トリュフを収穫していた約40人を誘拐し、そのうち15人が24日に遺体となって発見されたという。15人はいずれも喉をかき切られていた。
殺害された15人のうち7人は一般市民、8人はアサド政権を支持する武装勢力の戦闘員8人と伝えられている。
国営シリア・アラブ通信(SANA)は同日、ISISがハマ県東部で砂漠トリュフを収穫していた農民を攻撃・誘拐したと報じた。
SANAによると、攻撃を受けた数人がその場で「殉教」したという。詳細は不明だ。
ISISは2019年3月にシリアの全領土を失ったが、その残党は今もシリアとイラクの広い範囲で活動し続けている。
ISISは先月、シリア中部の町でトリュフを収穫していたグループとアサド軍の検問所を襲撃し、少なくとも53人を殺害した。
トリュフは季節限定の珍味で、高値で取引される。トリュフハンターは人里離れた場所で大人数で作業するため、ISISに狙われやすいようだ。