イラク中南部の停電復旧、火力発電所が停止し送電網で障害発生

停電は11日に発生。西部アンバル州にある火力発電所が突然停止し、送電網で障害が発生した。
イラク、首都バグダッド郊外の送電鉄塔(Getty Images)

イラク中部と南部の広い範囲で発生した停電について、電力省は12日、復旧作業が完了したと明らかにした。

首相府の報道官はロイター通信の取材に対し、「停電は全て復旧し、電力システムは現在安定している」と語った。

イラク国営通信(INA)によると、停電は11日に発生。西部アンバル州にある火力発電所が突然停止し、送電網で障害が発生したという。

首都バグダッドの11日の最高気温は47度、12日は48度に達した。

イラクでこのような停電は珍しくない。多くの市民が長年にわたり、発電機に依存してきた。

電力需要を賄うために太陽光発電に目を向ける企業や市民も少なくない。

世界有数の石油生産国であるイラクは米国がサダム・フセイン(Saddam Hussein)元大統領を打倒して以来、国民にエネルギーを供給するのに苦労してきた。

トランプ米政権は3月、イランに対する圧力を強化するキャンペーンの一環として、イラクに対するイランの電力輸入ライセンスを取り消した。

イラクは火力発電所の稼働に必要な天然ガスの多くをイランから輸入している。
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