◎最後の全国的な国勢調査は1987年に行われた。
2024年11月20日/イラク、首都バグダッド、国勢調査の様子(AP通信)

イラク政府は25日、先週行った国勢調査の暫定値を公表し、人口が4540万人に増加したと明らかにした。

イラクは数十年にわたる紛争と暴力の影響で何度も国勢調査を延期してきた。

前回調査は1997年に行われたが、北部のクルド人自治政府が管理する3地域は除外されていた。

最後の全国的な国勢調査は1987年に行われた。

国連が2009年に公表したイラクの非公式統計は人口約3160万人と推定していた。

イラクは2019年にイスラム国(ISIS)によるカリフ制国家が崩壊して以来、ある程度安定を取り戻している。

今回の調査はデータ収集と同国の近代化を目指した取り組みのひとつである。

スダニ(Mohammed al-Sudani)首相は25日、「現在の人口は速報値で約4540万人に達したことが明らかになった」と述べた。

それによると、男女比はほぼ均等で、男性が50.1%、女性が49.8%となっている。

スダニ氏は今回の調査について、「データの収集と分析に高度な技術を採用し、我が国の人口統計、社会、経済の状況を包括的に把握することができた」と強調した。

約12万人の国勢調査員が20~21日間にかけて全国の約160世帯を調査した。

北部のクルド人自治政府も今回の調査に協力、大きなトラブルは報告されていないという。

少数民族は自分たちの人口が減少していることを知られることで、政治的影響力の低下や経済的利益の減少をもたらすことを恐れている。

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