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イラク議会選挙、スダニ首相の再選が焦点、11月11日投開票

国民議会の定数は329議席。任期は4年。議員は全国を複数の選挙区に分けて比例代表制によって選出され、一定数の議席は女性や少数派(クルド人やキリスト教徒など)に割り当てられている点が特徴である。
イラクのスダニ首相(Getty Images/AFP通信)

イラクで11月11日に国民議会選挙(一院制、定数329)が行われる。2期目を目指すスダニ(Mohammed al-Sudani)首相は自らを政権に導いた既存政党への働きかけを強めているようだ。

地元メディアの世論調査によると、連立与党は政権を維持する可能性が高いようにみえる。スダニ氏は当初、一部政党と対立していた。

スダニ氏は4日の声明で、「最多議席を獲得できると期待している」と述べた。

市場も2022年に連立政権を樹立したスダニ氏が最有力候補と予想している。

なお、単独で政権を樹立できる政党が出る可能性はほぼゼロである。

与党が仮に勝利したとして、連立協議には数カ月かかる可能性がある。

国民議会の定数は329議席。任期は4年。議員は全国を複数の選挙区に分けて比例代表制によって選出され、一定数の議席は女性や少数派(クルド人やキリスト教徒など)に割り当てられている点が特徴である。

議会の主な権限は法律の制定、予算の承認、首相および閣僚の信任・不信任、国の政策監督などに及ぶ。議長は議員の中から選出され、議事運営を統括する。

イラクは民族・宗派が多様な国家であるため、議会内ではシーア派、スンニ派、クルド系勢力などの間での政治的駆け引きが常に重要な意味を持つ。

2005年の新憲法制定以降、議会は民主主義の象徴的存在として機能しているが、しばしば政党間対立や汚職、政府形成の遅延などによって政治の停滞が生じることもある。

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