◎パレスチナ・ガザ地区とレバノンの紛争をめぐり中東の緊張が高まる中、イランの支援を受けるイラク民兵の支持者は18日、バグダッドにあるMBC事務所を襲撃、機材を略奪した。
サウジアラビアとイラクの国旗(Getty-Images)

イラクのメディア規制当局は19日、サウジアラビアに本拠を置く中東最大のメディア企業MBCの放送免許を剥奪する措置を取ると発表した。

パレスチナ・ガザ地区とレバノンの紛争をめぐり中東の緊張が高まる中、イランの支援を受けるイラク民兵の支持者は18日、バグダッドにあるMBC事務所を襲撃、機材を略奪した。

MBCは今週放送したテレビ番組の中で、今世紀に殺害された「テロリスト」に言及。国際テロ組織アルカイダの創設者ビンラディン(Osama bin Laden)を筆頭に、様々な指導者をテロリストと呼んだ。

その中にはガザ地区のイスラム組織ハマスの指導者ハニヤ(Ismail Haniyeh)氏、ヒズボラの指導者ナスララ(Hassan Nasrallah)師、イラン革命防衛隊(IRGC)のソレイマニ(Qassim Soleimani)司令官なども含まれていた。

イラクのメディア規制当局は声明で、「MBCは殉教者、指導者、イスラエルに殺害された英雄をテロリストと呼ぶなど、同国の放送規則に違反した」と非難。同局の放送免許を取り消す準備を進めていると述べた。

バグダッドのMBC事務所は襲撃事件を受け、活動停止を表明している。

サウジアラビアのメディア規制当局も声明で、「我が国のメディア規制と政策に違反する報道が確認されたため、調査を開始した」と述べたが、MBCには言及しなかった。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク