イラク石油省「クルド自治政府の石油密輸容認しない」責任追及へ
石油と天然ガスの支配権は中央政府とKRGの間で緊張の要因となっている。
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イラクの石油省は5日、北部のクルド人自治区からの石油密輸が続いていることを受け、クルド自治政府(KRG)に法的責任を負わせると表明した。
イラク政府はKRGが批准したエネルギー協定に難色を示している。
クルド当局は最近、米国の石油企業2社との間で、合計1100億ドルに相当する2つの協定を結んだ。
石油省は声明で、「この件に関して、政府は法的措置を講じる権利を留保している」と強調した。
石油と天然ガスの支配権は中央政府とKRGの間で緊張の要因となっている。
イラクは石油輸出国機構(OPEC)から合意した生産量を超過した分を補填するため、生産量を削減するよう圧力を受けている。
OPECはクルド地域からの石油の流れをイラクの割当量の一部として計上している。
イラク裁判所は2022年に下された判決で、クルド地域の石油産業を規制する石油・ガス法を違憲と判断。クルド当局に対し石油供給を政府に移管するよう求めた。