◎イランではここ数年、干ばつによる水資源の争いが頻発している。
イランの国営メディアは8日、南東部の集落で市民10人を殺害したアフガン国籍の男が逮捕されたと報じた。
国営イラン通信(IRNA)によると、男は土地をめぐるいさかいに巻き込まれ、農民10人を刺殺したとみられる。
死亡した10人のうち4人はイラン人、6人はアフガン人で、1人が医療機関に入院しているという。事件の発生日時と集落名は明らかにされていない。
IRNAは警察筋の話を引用し、「容疑者はメンタルに問題を抱えていた」と報じているが、詳細は不明。
イランではここ数年、干ばつによる水資源の争いが頻発している。
IRNAによると、水にアクセスしやすい土地をめぐる争いが全国で報告されているという。猟銃(合法的に所持できる唯一の銃器)を使った殺人事件も珍しくない。
イランの経済は米国の厳しい経済制裁で低迷し、さらに燃料と食料価格の高騰が危機に拍車をかけ、暴力に発展している。
今年5月には国営コングロマリットの元従業員が西部の元職場に押しかけ銃を乱射し、3人を殺害、5人を負傷させた後、自殺した。
2016年には26歳の男が親族10人を猟銃で射殺し、警察と銃撃戦を演じた後、逮捕された。