◎ラスロフ氏の2020年の作品「悪は存在せず(原題:There Is No Evil)」はベルリン映画祭で金熊賞を受賞している。
イランの道徳警察に抗議するデモ(Getty Images/AFP通信)

受賞歴のあるイランの著名な映画監督モハマド・ラスロフ(Mohammad Rasoulof)氏が禁固8年とむち打ち刑を言い渡されたことを受け、欧州に退避した。複数のメディアが13日に報じた。

ラスロフ氏は先週、AP通信のインタビューで、「イラン当局から禁固8年、むち打ち刑、財産没収の判決を受けた」と語っていた。

ラスロフ氏は少なくとも29人が死亡した2022年のビル崩壊事故に抗議するデモをめぐり、他の芸術家と共に治安部隊に武装解除を促す書簡に署名したとして、扇動罪などに問われている。

この裁判はまだ結審しておらず、ラスロフ氏は一度も出廷していない。

イラン当局はこの裁判に関するコメントを出していない。

イラン当局は最高指導者を長とする独裁支配に抗議する反体制派を武力でねじ伏せてきた。22年は抗議デモが多発し、アミニ(Mahsa Amini)さんが道徳警察に撲殺された事件に抗議するデモは世界に拡散した。

ラスロフ氏の2020年の作品「悪は存在せず(原題:There Is No Evil)」はベルリン映画祭で金熊賞を受賞している。

ラスロフ氏の最新作「The Seed of the Sacred Fig(原題)」は5月24日にカンヌ映画祭のコンペティション部門でプレミア上映される。

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