◎事件は首都テヘランの南東約1360kmに位置するシスタンバルチスタン州郊外の町で発生した。
国営イラン通信(IRNA)は21日、同国南部シスタンバルチスタン州のパキスタン国境付近で正体不明の武装集団と国境警備隊が衝突したと伝えた。
それによると、武装集団はパキスタン側からイランへの侵入を試み、国境警備隊に向け銃を乱射したという。この衝突により警備隊員5人が死亡した。
事件は首都テヘランの南東約1360kmに位置するシスタンバルチスタン州郊外の町で発生。武装集団は逃亡したとされるが、詳細は明らかになっていない。
IRNAは当初、警備隊員6人が死亡したと伝え、その後、5人に訂正した。犯行声明は出ていないようだ。
シスタンバルチスタン州はイランで最も開発が遅れている地域のひとつであり、スンニ派の住民が多く、シーア派で構成される指導部との関係は長い間、ぎくしゃくしていた。
イランとパキスタンの首脳は今週、2012年に締結した協定に基づき建設されたシスタンバルチスタン州の市場を視察し、首脳会談を行った。
両国の首脳が会談したのは10年ぶりであった。
両国の関係はパキスタン南西部の国境付近に拠点を置く分離主義勢力の度重なる越境攻撃で悪化した。
パキスタン南西部バルチスタン州に拠点を置く「バルチスタン解放軍(BLA)」は中央政府と戦争状態にあり、イラン側にもテロ攻撃を仕掛けている。