◎イランの宿敵イスラエルがパレスチナ・ガザ地区に侵攻して以来、中東に駐留する米軍への攻撃で死者が出たのは初めて。
米国のバイデン(Joe Biden)大統領は28日、イラン政府の支援を受ける武装勢力がシリア国境に近いヨルダンの米軍前哨基地をドローンで空爆し、米兵3人が死亡、20人以上が負傷したと発表した。
米中央軍によると、イラン民兵は27日夜に基地を遠隔操作できる自爆ドローンで攻撃。25人が重軽傷を負ったという。
バイデン氏は声明で、「当局がこの不当な攻撃の情報収集に当たっている」と明らかにした。
またバイデン氏は死亡した兵士3人に哀悼の意を表し、「その勇気、任務、献身は揺るがず、我々のやり方で責任者を追及する」と強調した。
米メディアによると、イランの宿敵イスラエルがパレスチナ・ガザ地区に侵攻して以来、中東に駐留する米軍への攻撃で死者が出たのは初めて。
ABCニュースはホワイトハウス関係者の話しとして、「負傷した兵士の何人かは榴散弾により重傷を負い、外傷性脳損傷の検査を受けている者もいる」と伝えている。
またこの関係者は「負傷者の数は増減する可能性がある」と述べた。
米国はガザのイスラム組織ハマスに対するイスラエルの攻撃を支援する一方、紛争が中東全域に広がるのを防ごうとしてきた。
イラン政府の支援を受ける民兵や過激派はイスラエルの侵攻に反対を表明。イラク、シリア、イエメンで空爆を決行している。
国営イラン通信(IRNA)は28日、犯行声明を出した組織は確認されていないと報じた。