イラン学生デモ3日目、体制と政治状況への憤り示す
抗議はテヘラン大学、アミール・カビール工科大学、アル・ザフラ大学など複数のキャンパスで行われた。
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イランの首都テヘランで23日、3日連続となる大学生たちによる反政府デモが主要大学構内で行われた。学生たちは治安当局の抑圧に対する不満と政府への批判を強めている。学生たちは反政府スローガンを唱え、国旗を燃やすなどの行動を通じて国内の政治状況への憤りを示した。
抗議はテヘラン大学、アミール・カビール工科大学、アル・ザフラ大学など複数のキャンパスで行われた。国営イラン通信(IRNA)は学生らが「イランを取り戻す」といったスローガンを叫んだり、国旗を焼いたりする様子を報じた。
この抗議は昨年末から先月のデモで治安部隊による弾圧が激化した後に続くものである。この弾圧では数千人が死亡したとされる。治安当局による弾圧は国内外から批判を浴び、民主化や人権尊重を求める声が拡大している。
こうした国内の不安定な情勢と並行して、国際的な緊張も高まっている。米国はイランに対して核開発の大幅な制限や弾道ミサイル能力の縮小、中東地域における影響力の抑制を求め、圧力を強めている。米国務省は中東地域における安全保障上の懸念から、在レバノン・米国大使館から一部職員とその家族を退避させたことを明らかにした。
トランプ(Donald Trump)大統領は1月にイラン全土で起きた抗議運動を受けてイランへの強硬姿勢を鮮明にし、「交渉が決裂すれば非常にことが起きる」と述べるなど、軍事的圧力すら辞さない姿勢を示している。
一方でイラン政府は対米交渉について、前向きな兆候があるとする楽観的な見方も示している。イランのペゼシュキアン(Masoud Pezeshkian)大統領は米国との交渉が建設的な信号を発していると述べており、スイス・ジュネーブでの再協議に注目が集まっている。この協議では核問題を中心に双方が最終合意を目指す意向を示している。
イランでは最高指導者ハメネイ(Ali Khamenei)師の統治下で経済的苦境や政治的不満が続き、学生らの抗議はそうした広範な不満の表れとみられている。抗議者の中には既存体制への批判だけでなく、改革や政治的自由の拡大を求める声が強まっているとの指摘もある。
こうした状況は、国内の政治的亀裂に加え、米国との外交・軍事上の緊張が交錯する中東地域における不安定性を象徴している。イラン政府が学生らの抗議にどのように対応するか、今後の米国との交渉や地域情勢への影響が注目される。
