イラン学生デモ続く、最高指導者を「殺人者」と糾弾
国営テレビはこれらの抗議について一部の参加者を「学生を装った侵入者」と呼び、既存の抗議デモを批判する親政府派の学生に対して石を投げるなどしたと伝えた。
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イランの大学で2日連続となる学生による抗議デモが起きている。2月22日、首都テヘランやマシュハドなど複数の都市の大学キャンパスで学生たちが再び集まり、反政府・反体制の声を上げた。この抗議活動は昨年末に発生し多くの死傷者を出した全国的な反政府デモに端を発しており、国内の緊張を高めている。
関係者やソーシャルメディア上の映像によると、数百人の学生がテヘラン工科大学や国立テヘラン大学、マシュハド大学などで抗議集会を開き、最高指導者ハメネイ(Ali Khamenei)師に対する批判の声を上げた様子が確認された。特にテヘラン工科大学では学生らがハメネイ師を「殺人者」と激しく糾弾し、反体制の象徴として革命前の旗を掲げる場面も見られた。
国営テレビはこれらの抗議について一部の参加者を「学生を装った侵入者」と呼び、既存の抗議デモを批判する親政府派の学生に対して石を投げるなどしたと伝えた。これに対し、米国を拠点とする人権団体HRANAが公開した映像では、治安部隊が介入し学生に暴行を加える様子が確認され、双方の主張が錯綜している。
2月21日は新学期の初日で、学生たちは先月の抗議運動で犠牲となった人々のために追悼集会を行った。これをきっかけに、反政府スローガンが再び広がり、学生たちは「独裁者に死を」「自由を」などのシュプレヒコールを繰り返した。これらの動きは昨年末に始まった経済的苦境から発した抗議が政治的要求へと変質したことを象徴している。
一方で、大学構内では親政府派学生や治安部隊ともみ合いになるケースもあり、小競り合いや衝突が数件報告された。国営イラン通信(IRNA)はこれらの行為により負傷者が出たと伝え、混乱の広がりが懸念されている。
この抗議デモの発生は国内の政治的対立が収束していないことを示すもので、指導部は強硬な姿勢を崩していない。先月の反政府デモは1979年のイスラム革命以来最悪の国内不安として多数の死者を出し、国際的な批判も受けている。反体制派は死者数が数千人に及ぶと主張し、人権団体なども独自の調査を進めているが、政府側は外部勢力の介入や扇動があるとしてこれを否定している。
こうした国内情勢は現在進行中の米国との核合意を巡る交渉や地域の安全保障環境と絡み合い、国際社会の注目を集めている。米国は軍事的な圧力を強めつつ外交的解決を目指しているが、国内の不安定さが協議に影を落とす可能性も指摘されている。今後、学生を中心とした抗議がどのように展開し、政府がどのような対応を取るかが引き続き焦点となる。
