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イラン最高指導者ハメネイ師死亡、国営メディアが確認

ハメネイ師の死亡確認は中東地域における政治・軍事の均衡を大きく揺るがす出来事となる可能性がある。
2025年8月24日/イラン、首都テヘラン、演説する最高指導者のハメネイ師(ロイター通信)

国営イラン通信(IRNA)は3月1日、最高指導者のハメネイ(Ali Khamenei、86歳)師が死亡したと報じた。それによると、ハメネイ師は米国とイスラエルによる2月28日の空爆で死亡したという。詳細な死因は明らかにしていない。政府はハメネイ師の死を受け、40日間の服喪期間を宣言し、政府機関の公式業務を7日間停止するとしている。

この発表は米国とイスラエルが28日未明に開始した大規模攻撃の最中の出来事として伝えられている。攻撃は首都テヘランを含む各地の軍事拠点や核関連施設を含む多数の標的を狙ったもので、米側は核兵器開発の阻止を目的としていると説明している。標的は数百に及ぶとされ、作戦は両国の長期にわたる緊張の最中に実行された。

トランプ(Donald Trump)米大統領はハメネイ師の死について、自身のSNSで「イラン国民が自国の未来を取り戻すための最大の機会だ」と表明した。またトランプ氏はハメネイ師を歴史上最も悪名高い人物の一人と呼び、攻撃はイランや米国、その他の国々に被害を与えた者への「正義」と位置づけた。さらに「重爆撃」は今後も継続される可能性があると述べ、イランへの軍事圧力を強める意向を示した。

一方、イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は攻撃後の演説で「ハメネイ師の拠点を破壊した」と述べ、指導者の死を示す「兆候が多数ある」と語った。イスラエル国防軍(IDF)は複数の軍事・政府高官も排除されたとしており、攻撃はイランの政治・軍事指導層を標的としたものだったと説明している。

イランはこの攻撃に対して反撃を開始している。革命防衛隊(IRGC)はミサイルやドローンでイスラエル及び米軍基地を含む中東地域の複数拠点を攻撃し、民間人やインフラに損害が出ているとみられる。現地メディアによると、湾岸諸国や周辺空域で混乱が続き、ホルムズ海峡周辺の航行が一時的に停止したとの情報もある。

ハメネイ師は1989年に最高指導者に就任して以来、イランの政治・軍事・宗教の最高権威として統治を続けてきた。その統治下でイランは核開発や中東地域への影響力拡大を進め、西側諸国との対立が深刻化。国内では経済状況の悪化や政治抑圧への抗議デモが度々発生し、体制への不満が根強くあった。

ハメネイ師の死亡確認は中東地域における政治・軍事の均衡を大きく揺るがす出来事となる可能性がある。後継者の指名や政権の安定、地域の戦略的対応は不透明で、国際社会は緊張緩和に向けた外交的対応を模索している段階だ。複数の国々が衝突の拡大に懸念を表明し、国連安保理では緊急会合が開かれている。

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