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▽アベディニ氏は23年1月28日に3人の米軍兵士が死亡したヨルダンのドローン攻撃に関与したとして、米司法省が指名手配していた。
2025年1月8日/イタリア、首都ローマ、イランから帰国したセシリア・サラ氏(ロイター通信)

イラン政府は12日、米司法省の逮捕状に基づきイタリア・ミラノで逮捕された実業家アベディニ(Mohammad Abedini)氏が釈放されたことを確認した。

国営イラン通信(IRNA)によると、アベディニ氏は首都テヘランに到着したという。

IRNAは政府筋の話しとして、「イラン情報省とイタリア情報機関の協議の結果、アベディニ氏の釈放が決まった」と伝えている。

イラン外務省の報道官は声明で、アベディニ氏の釈放と帰国を歓迎すると述べた。

また同省は「これからも在外イラン人の権利を守るために全力を尽くす」とした。

アベディニ氏は23年1月28日に3人の米軍兵士が死亡したヨルダンのドローン攻撃に関与したとして、米司法省が指名手配していた。

ミラノ当局は先月中旬、この逮捕状に基づき、空港でアベディニ氏を逮捕した。

それから3日後、イラン・テヘランで取材に当たっていた日刊紙イル・フォリオの記者セシリア・サラ(Cecilia Sala)氏が逮捕された。

紆余曲折の末、イラン当局はサラ氏を解放。同氏は8日に帰国し、メローニ(Giorgia Meloni)首相らと面会した。サラ氏は法律に違反したとして逮捕された。それ以上の情報はない。

イラン指導部は1979年のイスラム革命以来、多くの外国人を拘束し、西側との交渉の「切り札」として利用してきた。

アベディニ氏は米国への身柄引き渡し手続きが終わるまで自宅軟禁を求め、15日にミラノの裁判所に出廷する予定だった。

しかし、イタリア司法省は「イタリアの法律で犯罪と認められている行為に該当しない」として、控訴裁判所に逮捕の取り消しを求め、控訴裁はこれを認め、釈放となった。

メローニ氏は先週4日に米フロリダ州を訪れ、トランプ(Donald Trump)次期大統領と会談していた。

ロイター通信は関係者の話しとして、トランプ氏はメローニ氏に対し、この問題を政治化しないことを約束したという。

米司法省はアベディニ氏が釈放された件についてコメントしていない。

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