◎シリア内戦の犠牲者は40万人近くに達し、国土の大部分は廃墟と化した。
2023年1月14日/シリアのアサド(右)大統領とイラン政府高官(Syrian Presidency/Facebook)

シリアとイラン両政府の高官は14日、2国間の経済戦略に関する協定を更新することで合意した。

イランはイスラム過激派と戦うアサド(Bashar Assad)大統領を支援するために兵器と要員をシリアに送り続けてきた。

シリアにとってイランは経済を支えるライフラインのひとつである。シリアは燃料や兵器数十億ドルを購入するために信用枠を提供し、西側諸国の制裁に苦しむイランの経済を支えてきた。

シリア内戦の犠牲者は40万人近くに達し、国土の大部分は廃墟と化した。

国連によると、人口の半数以上が避難民となり、数百万人がトルコなどの近隣諸国に逃亡。政府軍・反体制派・イスラム過激派による戦闘が収束する可能性は皆無であり、GDPはこの10年間で最低水準に達し、インフレ、通貨暴落、電力不足が常態化している。

シリアとイランは商業関係を強化する取り組みの一環として、2019年に12件の経済協定に調印した。

シリア大統領府はアサド氏とイラン政府高官が会談した写真をフェイスブックに掲載したが、会談がいつどこで行われたのかは明らかにしなかった。

大統領府の報道官は声明で、「イランとシリアはあらゆる問題、特にエネルギー問題で協力を続けていく」と説明した。

また報道官は今後数日以内にさらなる協定が結ばれると示唆した。「両国は経済・商業関係を拡大し、西側の違法な制裁に立ち向かう方法を探りました...」

イスラエルはシリア国内でイランの影響力が高まることを懸念しており、近年、アサド氏が支配する地域を数百回空爆している。

イスラエル政府は空爆に関する声明を出さず、空爆を決行したと認めることもほとんどない。

しかし、アサド政権とつながりのあるレバノンのイスラム過激派組織ヒズボラや、イランとつながりのある複数の民兵を攻撃していることはおおむね認めている。

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