◎外務省は4カ国の大使を個別に召喚し、ロシアに短距離弾道ミサイルを提供したという主張は誤りである非難した。
イランの最高指導者ハメネイ師(右)とプーチン露大統領(ロイター通信)

イラン政府は12日、同国がロシアに短距離弾道ミサイルを提供したという非難を受け、イギリス、フランス、ドイツ、オランダの駐大使を召還した。

国営イラン通信(IRNA)によると、外務省は4カ国の大使を個別に召喚し、ロシアに短距離弾道ミサイルを提供したという主張は誤りである非難したという。

また同省は英仏独がイランに対する共同声明を出したことも非難。「非伝統的かつ非建設的な声明である」とした。

英仏独は共同声明でミサイルの移送疑惑を非難し、欧州の安全保障に対する直接的な脅威であると強調した。

また3カ国はイランに対する新たな制裁措置として、イランとの航空協定を取り消すと発表した。

IRNAによると、外務省は特使団に対し、「このような立場を取り続ければ、イラン国民に対する西側の継続的な敵対政策の一環とみなされる」と述べたという。

米国のブリンケン(Antony Blinken)国務長官は今週、ロシアがイランから短距離弾道ミサイルを受け取り、数週間以内にウクライナで使用する公算が大きいと明らかにしていた。

イランはロシア軍に自爆ドローンを提供し続けている。

EUの執行機関である欧州委員会も今週、ロシアへの短距離弾道ミサイル移送を非難。「これは軍事的緊張の高まりを示すものであり、EUからの強力な対応(制裁)に直面する」と警告していた。

ウクライナ軍によるロシア西部クルスク州への越境攻撃は38日目に入った。数十キロにわたる前線で激しい戦闘が続いているものとみられる。

ゼレンスキー(Volodymyr Zelenskyy)大統領は12日、ロシア軍がクルスク州で反転攻勢に出たことを認めたうえで、「同国軍はクルスク州でのロシアによる反撃を予測していた」という見方を示した。

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