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▽第1次トランプ政権は2018年、イラン核合意から一方的に離脱し、イランに厳しい経済制裁を科した。
2025年2月25日/イラン、首都テヘラン、アラグチ外相(右)とロシアのラブロフ外相(AP通信)

イランアラグチ(Abbas Araghchi)外相は25日、トランプ米政権による「最大限の圧力」がかかる中、「イランは自国の核開発計画について米国と直接協議するつもりはない」と表明した。

トランプ(Donald Trump)大統領は今月初め、1期目を通じて実践してきたイランに対する厳しい経済制裁を再開する大統領令に署名。そして今週、イランの主要収入源である石油産業を標的とする制裁措置が発動した。

アラグチ氏はラブロフ(Sergey Lavrov)露外相との共同記者会見で、「核協議に関するイランの立場は明確であり、圧力や制裁の下で交渉することはない」と言明した。

第1次トランプ政権は2018年、イラン核合意から一方的に離脱し、イランに厳しい経済制裁を科した。

イラン核合意は3.67%以上のウラン濃縮を禁止している。イランは24年末の時点で60%の高濃縮ウランを200キログラム近く保有している。

<ウラン(U-235)の濃縮度>
▽0.7%:標準
▽2~5%:原子炉燃料(軽水炉用)
▽3.67%以下:イラン核合意の規定値
▽20%以上:高濃縮ウラン
▽90%以上:核兵器用

アラグチ氏は記者団に対し、「米政府が言う最大限の圧力がかけられている限り、彼らと直接交渉する可能性はない」と語った。

米エネルギー省の推計によると、イランの23年の石油輸出は530億ドル、24年は540億ドルとなっている。24年中の生産量は18年以来最高水準となった。

トランプ氏は最初の任期中、厳しい制裁を科し、イランの石油輸出をほぼゼロに追いやった。イランはバイデン政権下で制裁逃れに成功、輸出量は増加した。トランプ氏はこれを再びゼロにするつもりでいる。

イランの最高指導者ハメネイ(Ali Khamenei)師も今月初め、トランプ政権との直接交渉に否定的な見方を示していた。

イラン当局は24日、核合意に参加したイギリス、フランス、ドイツの当局者とこの問題について協議したと明らかにした。

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