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▽イラン核合意は3.67%以上のウラン濃縮を禁止している。イランは昨年末の時点で60%の高濃縮ウランを200キログラム近く保有している。
イランの製油所と国旗(ロイター通信)

フランスのマクロン(Emmanuel Macron)大統領は6日、イランを中東における欧州の主要な「戦略的・安全保障上の課題」と呼び、その核開発計画に深刻な懸念を表明した。

マクロン氏は各国の大使を前に演説した際、イラン核合意をめぐる一連の問題に言及。「イランの核開発計画が加速し、後戻りできない地点に近づいている」と強調した。

フランスはイラン核合意の協議を主導した国のひとつである。イランは経済制裁の解除と引き換えに核開発を抑止し、国際監視団の査察を受け入れることに合意した。

合意から3年後、当時のトランプ政権は合意から一方的に離脱し、イランに厳しい経済制裁を科した。

イラン核合意は3.67%以上のウラン濃縮を禁止している。イランは昨年末の時点で60%の高濃縮ウランを200キログラム近く保有している。

<ウラン(U-235)の濃縮度>
▽0.7%:標準
▽2~5%:原子炉燃料(軽水炉用)
▽3.67%以下:イラン核合意の規定値
▽20%以上:高濃縮ウラン
▽90%以上:核兵器用

イランは米国の制裁に反発し、核開発を加速。その後、ウラン濃縮にかかる時間は以前の数カ月から数週間に短縮した。

イラン指導部は核兵器の開発を否定している。しかし、イランとその同盟国(レバノンのヒズボラを含む)はこの数カ月、イスラエルから手痛い打撃を受け、イランが地域の影響力を回復するためにロシアの力を借りて核兵器の製造に乗り出すのではないかという懸念が高まっている。

トランプ(Donald Trump)次期大統領は1月20日にホワイトハウスに戻る。これにより、イランと西側の緊張はさらにエスカレートするかもしれない。

イスラエルは宿敵イランとその支援を受けるヒズボラを国家安全保障上の最大の脅威とみなし、秘密裏に核開発を推し進めてきた。

イスラエルは核弾頭(地上発射型ミサイル)を80~100発保有していると推定されるが、その保有を認めたことは一度もない。

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