◎モハンマディ氏はノーベル平和賞を受賞した19人目の女性であり、イラン人女性としては2003年の人権活動家エバディ(Shirin Ebadi)氏に次ぐ快挙であった。
イラン、ノーベル平和賞を受賞した女性人権活動家のナルゲス・モハンマディ氏(中央)(Vahid Salemi/AP通信)

イランの裁判所が昨年ノーベル平和賞を受賞した女性人権活動家モハンマディ(Narges Mohammadi、収監中)氏に対し、プロパガンダを拡散した罪で禁固1年を宣告した。現地メディアが19日に報じた。

それによると、モハンマディ氏は裁判に出廷できず、弁護士との面会も許されなかったという。

モハンマディ氏の弁護士はAP通信の取材に対し、「依頼人は指導部に関するプロパガンダを拡散した罪で禁固1年の実刑判決を言い渡された」と語った。

それによると、モハンマディ氏は今年行われた議会選をボイコットするよう支持者に呼びかけたり、欧州の国会議員に刑務所の実態を記した手紙を送った罪などに問われたという。

モハンマディ氏はこの手紙の中で、「収監中のジャーナリストや政治犯が拷問や性的暴行を受けている」と告発した。

モハンマディ氏は今年、首都テヘラン北部にあるエビン刑務所に移された。

モハンマディ氏は指導部の独裁支配に反対する情報の拡散、刑務所内での不服従、当局に対する名誉棄損の罪で禁固30カ月の刑に服し、今年1月には禁固15カ月が追加された。

今回の判決はモハンマディ氏が数十年にわたる反政府キャンペーンの末、昨年10月にノーベル賞を受賞したことへの怒りを反映している。

モハンマディ氏はノーベル平和賞を受賞した19人目の女性であり、イラン人女性としては2003年の人権活動家エバディ(Shirin Ebadi)氏に次ぐ快挙であった。

モハンマディ氏はイラン当局によって何度も恣意的に逮捕され、獄中生活を余儀なくされる中でも、活動を続けてきた。

昨年11月には他の受刑者とともに医療へのアクセスを妨害されたこと、同国が女性のスカーフ着用を義務付けていることに抗議するためにハンガーストライキを行った。

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