◎イラン外務省の報道官は声明で、「核問題だけでなく、パレスチナとレバノンの問題を含む、さまざまな地域的・国際的問題について協議する予定だ」と述べた。
イランの国旗(Getty Images)

イランの核開発計画をめぐる緊張が高まる中、イラン当局は今週、フランス、ドイツ、イギリスの当局者と協議する予定だ。イラン外務省が24日、明らかにした。

会合は29日に行われる予定。国際原子力機関(IAEA)も参加する可能性がある。

イラン外務省の報道官は声明で、「核問題だけでなく、パレスチナとレバノンの問題を含む、さまざまな地域的・国際的問題について協議する予定だ」と述べた。

会談がどこで行われるかは不明。イギリス政府も会合が予定されていることを認めたが、場所には言及しなかった。

IAEA理事会は21日、イラン国内における格施設調査への全面的な協力を怠ったとして、イランを非難する決議案を賛成多数で採択した。

この決議案はフランス、ドイツ、イギリスが共同提出。採決の結果、ロシア、中国、ブルキナファソが反対、12カ国が棄権、1カ国が投票しなかった。

IAEAがイランを非難したのは今年2回目。

イラン政府は翌日、この決議を非難し、新型のより高度な遠心分離機を稼働させると表明した。

2018年に破綻したイラン核合意は3.67%以上のウラン濃縮を禁止している。

<ウラン(U-235)の濃縮度>
▽0.7%:標準
▽2~5%:原子炉燃料(軽水炉用)
▽3.67%以下:イラン核合意の規定値
▽20%以上:高濃縮ウラン
▽90%以上:核兵器用

イランはIAEAの要求を無視し、兵器級に近いレベルの高濃縮ウランを生産し続けている。

報道によると、イランは10月26日時点で60%の高濃縮ウランを182.3キログラム保有。8月時点から17.6キロ増えたという。

来年1月に就任するトランプ(Donald Trump)次期米大統領は前政権時代にイラン核合意から一方的に離脱し、イランに厳しい経済制裁を科した。

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