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▽イラン核合意は3.67%以上のウラン濃縮を禁止している。イランは24年末の時点で60%の高濃縮ウランを200キログラム近く保有している。
2022年11月26日/イラン、首都テヘラン、最高指導者のハメネイ師(Office of the Iranian Supreme Leader)

イランの最高指導者ハメネイ(Ali Khamenei)師が12日、米国との核協議を拒否し、制裁が科されている間はトランプ政権の要求に一切応じないと示唆した。

トランプ(Donald Trump)米大統領がハメネイ師に送った書簡は12日、アラブ首長国連邦(UAE)の外相からイランのアラグチ(Abbas Araghchi)外相に手渡された。

ハメネイ師は首都テヘランの大学生向け集会で米国との協議について言及。トランプ氏からの協議申し出は「欺瞞」であると一蹴した。

またハメネイ師は「約束を守らない国と交渉する意味がありますか?」と学生に問いかけた。「彼らが約束を守らないと分かっているのに、交渉に応じる人がいますか?米国の書簡は国内世論を欺くためのものです...」

トランプ氏は1期目を通じて実践してきたイランに対する厳しい経済制裁を再開する大統領令に署名。そして先月、イランの主要収入源である石油産業を標的とする制裁措置が発動した。

先週末にはイラクがイランの電力を購入することを認める免除措置も取り消している。

トランプ氏は先週、フォックスニュースのインタビューで、「イランが核兵器を獲得するのを阻止するために、軍事的に処理するか、取引するか、2つの方法がある」と語っていた。

イスラエルはイランの核施設への攻撃を何度も示唆している。

ハメネイ師は過剰な要求をするトランプ政権と交渉することは「制裁の結び目をきつくし、イランへの圧力を強めることになる」と強調した。「協議に応じれば、彼らはまた約束を破り、制裁を強化するでしょう。それが彼らのやり方です...」

第1次トランプ政権は2018年、イラン核合意から一方的に離脱し、イランに厳しい経済制裁を科した。

イラン核合意は3.67%以上のウラン濃縮を禁止している。イランは24年末の時点で60%の高濃縮ウランを200キログラム近く保有している。

<ウラン(U-235)の濃縮度>
▽0.7%:標準
▽2~5%:原子炉燃料(軽水炉用)
▽3.67%以下:イラン核合意の規定値
▽20%以上:高濃縮ウラン
▽90%以上:核兵器用

イランは長い間、核兵器開発を否定してきた。しかし、イランはウラン濃縮を劇的に加速させ、兵器級とされる90%程度に近い60%の濃縮を続けている。

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