イラン首都で軍司令官らの合同葬、イスラエル軍の空爆で死亡
写真と国旗で飾られた棺はテヘラン中心部の広場に移され、数万人が弔意を示した。
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イランの首都テヘランで28日、イスラエル軍の空爆により死亡した軍司令官や核科学者の合同葬が執り行われた。
国営イラン通信(IRNA)によると、葬儀で弔われたのは国軍のバゲリ(Mohammad Bagheri)参謀総長や革命防衛隊(IRGC)のサラミ(Hossein Salami)司令官ら10人の高官と16人の核科学者など。
写真と国旗で飾られた棺はテヘラン中心部の広場に移され、数万人が弔意を示した。
その後、広場で大規模な祈祷が行われた。
IRNAはこの葬儀を「殉教者の行列」と称し、イスラエルとの戦争で死亡した60人のために執り行われたと報じた。
報道によると、ペゼシュキアン(Masoud Pezeshkian)大統領や最高指導者ハメネイ(Ali Khamenei)師の顧問ら、多くの政府高官も参列したという。
イスラエル当局は前日、12日間の戦争でイランの核開発計画に大打撃を与え、軍幹部を含む30人以上の当局者と核科学者11人を殺害したと明らかにしていた。
イスラエル軍は12日夜にイランの核施設と軍事施設に対する攻撃を開始。戦闘機で100か所以上を空爆した。
イランはこれに報復。テルアビブやエルサレムなどに約100発のミサイルを発射した。
イスラエル軍は先制攻撃に踏み切った理由について、▽イランが核兵器保有を推進していること▽数千発の弾道ミサイルを保持していること▽中東各地の代理勢力への武器と資金の提供を挙げ、これらの脅威を取り除くことと説明していた。
イスラエル空軍は戦争中、900を超える目標を攻撃し、イランのミサイル生産能力に大打撃を与えた。
イラン当局はこの戦争中に627人が死亡したと報告。イスラエルは28人が死亡したとしている。
米軍は22日、「ミッドナイトハンマー(真夜中の鉄槌)」と名付けた攻撃作戦を決行。イランの3つの核施設(ナタンツ、フォルドゥ、イスファハン)に対し、7機のステルス戦略爆撃機B2などを投入し、地中貫通型爆弾(バンカーバスター)GBU57をあわせて14発投下したと明らかにした。
イランはナタンツ、フォルドゥ、イスファハンの核施設が攻撃を受けたことを確認したが、被害は限定的と主張している。