◎イランの経済は欧米諸国の厳しい制裁とインフレ、雇用の欠如によって完全に行き詰まった。
イランの首都テヘランで仮想通貨ビットコインの取り引きを体験できるスマホアプリが人気を博している。
タクシー運転手、バスの運転手、建設作業員、雑貨店のバイト、多くの市民がスマホを凝視し、ハムスターの動きに一喜一憂し、画面をタップ。一攫千金を狙っているのだ。
彼らを熱狂させるアプリ「ハムスター・コンバット」は仮装通貨の取り引きを体験しながら、ハムスターと触れ合うことができる。
国民は今月末の大統領選より、ハムスターに夢中になっているように見える。先月のヘリ事故で亡くなったライシ(Ebrahim Raisi)大統領の後任を決める選挙は世界の注目を集めている。
国営メディアによると、改革派が選出される可能性はゼロに等しい。
イランの経済は欧米諸国の厳しい制裁とインフレ、雇用の欠如によって完全に行き詰まった。
大統領候補が経済の回復について公約を掲げているときでさえ、多くの有権者が何年も前から世界中で取引されているビットコイン・ハムスターに群がり、大騒ぎしている。
有権者たちはこのアプリが何をもたらすか分からぬまま、「いつか報われるしれない」という純粋な期待を胸に、ハムスターと向き合っているのかもしれない。
多くの専門家がハムスターが流行った理由をこう指摘している。「それはいつか価値あるものに変わるかもしれないというわずかな希望にすがりたい人々の心理を反映しているのだ...」
報道によると、このアプリでビットコインを取り引きすることはできない。
イランの通貨イランリヤルは現在、「1ドル=4万2000リヤル」前後で取り引きされている。