▽イランはタリバン暫定政権による統治を承認していない。
イランのアラグチ(Abbas Araghchi)外相が26日、アフガニスタンの首都カブールを訪問し、タリバン暫定政権の幹部と会談した。
イラン外相によるアフガン訪問は8年ぶり。
タリバンの報道官によると、アラグチ氏はアフガン難民の帰還を支援すると約束したという。
またアラグチ氏はヘルマンド川の水利権をめぐる協定の完全な履行を求めた。
アフンド(Hassan Akhund)首相代行はアラグチ氏に対し、アフガン難民を敬意を持って扱うよう求め、短期間で大規模な送還を受け入れることはできないと述べた。
またアフンド氏はイランで逮捕された一部のアフガン人が死刑に処されていると指摘。国民感情を刺激しているとけん制した。
国営イラン通信(IRNA)は政府関係者の話しとして、「アラグチ氏はアフガンとの経済的結びつきと関係改善を望んでいる」と報じた。
イランはタリバン暫定政権による統治を承認していない。タリバンは2021年の政変で政権を奪取した。
イランはその後もタリバンとの政治的・経済的関係を維持し、タリバンが在イラン・アフガン大使館を管理することを認めている。