イラン、反体制派グループのメンバー2人の死刑執行

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルはこれを「不公正な裁判」と批判した。
死刑制度に抗議するデモ(Getty-Images)

イラン当局がテロ組織に指定されているムジャヒディン・ハルク(MEK)のメンバー2人の死刑を執行した。国営イラン通信(IRNA)が27日に報じた。

それによると、2人は手製弾薬を使って民生インフラを攻撃した罪で死刑判決を受けたという。

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルはこれを「不公正な裁判」と批判した。

MEKの作戦要員される男性2人は24年9月に死刑判決を受け、最高裁が再審請求を却下したことで判決が確定したとのこと。

IRNAは司法当局のレポートを引用し、「テロリストたちはMEK指導部と協調し、グループの目標に沿って発射装置と手持ち式迫撃砲を製造し、市民、住宅、サービス施設、行政施設、教育施設、慈善施設を無差別に攻撃した」と伝えている。

フランスを拠点に活動するイランの反体制派組織「国民抵抗評議会(NCRI)」の指導者であるラジャビ(Maryam Rajavi)氏は声明で、2人に敬意を表した。

アムネスティは27日、2人が「著しく不公平な状況下に置かれ、拷問を受け、自白を強要された」と主張した。

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)によると、イランで昨年死刑に処された人は確認できているだけで901人。15年以来の水準に達したという。

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