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▽地域の緊張とトランプ米政権の圧力により、リヤルはさらに下落。現地メディアによると、首都テヘランの両替所では「1ドル=95万リヤル」ほどで取引されているという。
イランの通貨イラン・リヤル(ロイター通信)

イラン議会が2日、元中央銀行総裁のヘマティ(Abdolnaser Hemmati)経産相の弾劾決議案を賛成多数で可決した。

議会議長は声明で、「議員273人のうち182人が賛成票を投じたため、ヘマティ経産相は罷免された」と述べた。

イラン・リヤルは2015年時点で「1ドル=32万リヤル」で取引され、昨年7月にペゼシュキアン(Masoud Pezeshkian)大統領が就任した時点では「1ドル=60万リヤル」となっていた。

トランプ(Donald Trump)大統領は先月初め、1期目を通じて実践してきたイランに対する厳しい経済制裁を再開する大統領令に署名。そして先週、イランの主要収入源である石油産業を標的とする制裁措置が発動した。

地域の緊張とトランプ米政権の圧力により、リヤルはさらに下落。現地メディアによると、首都テヘランの両替所では「1ドル=95万リヤル」ほどで取引されているという。

歴史的な通貨安はインフルを煽り、人口の大多数を占める低中所得者層の首を締めあげている。

ペゼシュキアン氏は2日に行われたイスラム協議会総会でヘマティ氏を擁護した。「我々は敵と本格的な(経済)戦争をしている。我々は戦争態勢をとらなければならない」

「この経済問題は1人の人間がもたらしたものではなく、すべてを1人のせいにすることはできない」

弾劾訴追手続き中、ヘマティ氏を擁護する議員の1人は「インフレと為替レートの上昇は現政権の責任ではない」と主張した。

別の議員は強硬派の故ライシ(Ebrahim Raisi)前大統領が残した財政赤字に言及。それが経済不安の一因だと批判した。

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