◎イラン国防省と革命防衛隊は兵器の違法取引に関与した疑いで米国の制裁下に置かれている。
イラン革命防衛隊は23日、カタールのドーハで開催されたドーハ国際海事防衛展示会および会議(DIMDEX)で近隣諸国やイスラム過激派組織に兵器を売り込んだ。
イランのブースのすぐ近くには星条旗が掲げられていた。
AP通信によると、イラン国防省の高官たちは主にミサイルや防空システム兵器を売り込んでいたという。
国防省はイランの強力な準軍事組織のひとつである革命防衛隊のために兵器を製造している。この部隊はイランの国家安全保障、外交政策の立案と実行において特異な役割を担っている武装集団である。
DIMDEXは中東最大の米軍基地を擁するカタールを宣伝する役割を担っている。
カタールは中東の問題児イランとも良好な関係を保っている。
AP通信によると、イランの代表は取材に応じず、代わりにミサイル、機関銃、ヘリコプター、ホバークラフトの性能を宣伝したという。
カタール軍のナベット空軍大将は展示会終了前にイランのブースを視察し、機関銃の売り込みに耳を傾けたと伝えられている。
イランのブースのすぐそばには米軍需企業ジェネラル・アトミックス・エアロノーティカル・システムズのブースがあり、星条旗がはためいていた。
AP通信によると、不思議なことにパビリオンのブース案内にイランは記載されていなかったという。イラン国防省と革命防衛隊は兵器の違法取引に関与した疑いで米国の制裁下に置かれている。ドナルド・トランプ前大統領は革命防衛隊をテロ組織に指定した。
革命防衛隊は地域紛争への介入、弾道ミサイル開発、複数の人権侵害の疑いで制裁を受けており、イスラエルやサウジアラビアを含む西側はこの部隊を「有毒」と表現している。
イランはイエメンの大部分を実行支配しているシーア派武装勢力フーシ、レバノンのヒズボラ、その他のイスラム過激派組織に兵器を提供している。
4年前に崩壊したボロボロのイラン核合意を復活させる協議は現在も続いている。革命防衛隊のテロ組織指定を解除するという噂は米国の同盟国であるイスラエルやサウジを激怒させた。
米国はイランの要求に難色を示しており、イランが地域内外の過激派グループへの資金・兵器提供をやめる可能性は低いと見られる。各国の核交渉チームはウィーンで再会する予定だが、交渉再開時期は明らかにされていない。