◎2018年に破綻したイラン核合意は3.67%以上のウラン濃縮を禁止しているが、イランは60%の高濃縮ウランを生産し続けている。
国際原子力機関(IAEA)のエンブレム(Getty Images)

イランが国際原子力機関(IAEA)の要求を無視し、兵器級に近いレベルの高濃縮ウランを生産し続けている。AP通信が19日に報じた。

それによると、イランは10月26日時点で60%の高濃縮ウランを182.3キログラム保有。8月時点から17.6キロ増えたという。

2018年に破綻したイラン核合意は3.67%以上のウラン濃縮を禁止しているが、イランは60%の高濃縮ウランを生産し続けている。

<ウラン(U-235)の濃縮度>
▽0.7%:標準
▽2~5%:原子炉燃料(軽水炉用)
▽3.67%以下:イラン核合意の規定値
▽20%以上:高濃縮ウラン
▽90%以上:核兵器用

APにIAEA当局者の話しとして、「イランが保有する濃縮ウランの総備蓄量は10月26日時点で6600キログラムに達し、8月から852キロ増加した」と報じた。

IAEAの定義によると、60%の濃縮ウランが約42キログラムがあれば、理論上は核兵器を1つ製造できるという。

イスラエルとイランはパレスチナ・ガザ地区の紛争をめぐり、対立を深めている。

トランプ(Donald Trump)次期米大統領は前政権時代にイラン核合意から一方的に離脱し、イランに厳しい経済制裁を科した。

トランプ氏がイランの穏健派であるペゼシュキアン(Masoud Pezeshkian)大統領とどのような関係を築くかは誰にも分からない。

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