イラン、ペルシャ湾で石油タンカー拿捕=国営メディア
海事当局によると、拿捕されたのはマーシャル諸島籍のタンカー・タララ号。アラブ首長国連邦(UAE)沖を航行中で、UAEからシンガポールへ向かっていた。
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イラン革命防衛隊(IRGC)がペルシャ湾を航行していた石油タンカーを拿捕したことを認めた。国営イラン通信(IRNA)が15日に報じた。
イランがこの海域で船舶を拿捕したのは今年6月にイラン・イスラエル戦争が勃発して以来初めて。
海事当局によると、拿捕されたのはマーシャル諸島籍のタンカー・タララ号。アラブ首長国連邦(UAE)沖を航行中で、UAEからシンガポールへ向かっていた。
IRNAはIRGCの声明を引用し、「タンカーは許可されていない貨物を運搬していた」と報じた。違反の詳細については明らかにしなかった。
ロイター通信によると、同タンカーは高硫黄軽油(環境基準を満たしていない不正軽油)を積載していたとされる。
タララ号を所有するキプロスの企業は同タンカーとの連絡が途絶えたと発表。関係国の保安機関と連絡を取り合っていると明らかにした。
ホルムズ海峡はペルシャ湾とオマーン湾を繋ぐ重要な水路で、世界の石油輸送の約30%が通過するため、国際的に非常に戦略的な位置にある。この海峡を支配することは、エネルギー供給の安全を左右するため、国際政治において大きな意味を持つ。
イランはホルムズ海峡の北岸に位置し、その海峡の支配において重要な役割を果たしている。イランの地理的な優位性により、海峡を通る船舶の通行に影響を与える能力があり、イランはこの地域の安全保障や航行の自由に対して強い発言権を持つ。イランは自国の安全保障を確保するためにホルムズ海峡を戦略的に利用してきた。
