◎西側諸国はイランが核兵器を開発しているのではないかと長い間疑ってきた。イランはこの疑惑を否定している。
イランが新たな原子力発電所の建設を開始した。国営イラン通信(IRNA)が1日に報じた。
それによると、南部で原発4基の建設工事が始まったという。
イランは2041年までに原発の発電設備容量を2万メガワットまで高めるという目標を掲げている。
同国には現在、2011年にロシアの支援で稼働した1000メガワットの原発がある。また、イラク国境に近い石油資源の豊富なクゼスタン州にも300メガワットの原発を建設中である。
国際原子力機関(IAEA)は昨年、イランが兵器級に近い高濃度ウランの生産速度を上げていると警告した。
2018年に破綻したイラン核合意は3.67%以上のウラン濃縮を禁止しているが、イランは60%の高濃縮ウランを生産し続けているとみられる。
<ウラン(U-235)の濃縮度>
▽0.7%:標準
▽2~5%:原子炉燃料(軽水炉用)
▽3.67%以下:イラン核合意の規定値
▽20%以上:高濃縮ウラン
▽90%以上:核兵器用
西側諸国はイランが核兵器を開発しているのではないかと長い間疑ってきた。イランはこの疑惑を否定している。
IRNAは政府関係者の話しとして、「新たな原発の完成には最大9年かかる」と伝えている。