イランとロシア、原子力発電所4基の建設契約を締結=国営メディア
ロシアはイランの「核開発」に対して慎重かつ戦略的な立場を取っている。
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イランがロシアの国営原子力企業ロスアトムと、イラン国内に原子力発電所4基を建設する総額250億ドルの契約を締結した。国営イラン通信(IRNA)が26日に報じた。
ロスアトムは24日、イランにおける小型原子力発電所の建設に関する覚書に署名したと発表していたが、詳細は明らかにしていなかった。
IRNAは当局者の話しとして、「この契約でロシアとの関係はさらに強化されるだろう」と報じたが、建設時期などには言及しなかった。
ロシアはイランの「核開発」に対して慎重かつ戦略的な立場を取っている。公式にはイランの核開発は平和目的であるべきとの立場を示し、核合意(JCPOA)の枠組み内での問題解決を支持している。
一方で、ロシアは国際的な制裁強化や圧力については慎重であり、西側諸国の一方的な圧力には批判的である。これは中東における影響力維持や、イランとの経済・軍事協力関係を重視していることに起因する。
またロシアはイランへの原子力技術や関連施設の支援実績もあり、これを通じてイランとの関係を深化させつつ、西側との交渉カードとして活用している。
さらに、ロシアはイランの核開発が地域安全保障に与える潜在的リスクについて懸念を示す一方、軍事的手段による解決には反対の立場を取っている。
ロシアの立場はイランの核活動を抑制することよりも、外交交渉と自国の地政学的利益を最大化する方向でバランスを取る戦略的アプローチに基づいている。