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イラン南部でガス田見つかる、10兆立方フィート

イランは世界有数の天然ガス埋蔵国であり、埋蔵量ではロシアに次ぐ規模を持つ。
イランの製油所(Getty Images)

イラン南部のパザンガス田で新たに10兆立方フィートの天然ガスが発見された。政府が6日、明らかにした。

イランの天然ガス埋蔵量は世界第2位。その大半を国内消費に充てている。

国営イラン通信(IRNA)は政府高官の話しとして、「パザン油田には10兆立方フィートのガスがあり、70%の回収率を考慮すると、使用可能なガスは7兆立方フィートに達する」と報じた。

またIRNAは「新たな油田は国内のガス供給を助けるだろう」と強調した。

報道によると、この発見は同鉱区での探査活動が8年間中断された後に実現したものであり、採掘開始までには40カ月ほどかかるとのこと。

イランは世界有数の天然ガス埋蔵国であり、埋蔵量ではロシアに次ぐ規模を持つ。とくに「サウスパースガス田」は世界最大級の天然ガス田であり、カタールと共有している。このガス田はイラン南部のペルシャ湾沖に位置し、イランのガス生産の中核を成している。

イラン国内では発電、工業用、家庭用燃料として広く天然ガスが使用されており、国内エネルギー消費の大部分を担っている。一方で、国際的な経済制裁の影響により、イランの天然ガスの輸出は制限されており、特に欧米との関係悪化が輸出拡大の障壁となっている。

ただし、近年は中国やトルコ、イラクなど近隣諸国とのエネルギー協力を進めており、パイプラインやインフラ整備による輸出拡大を模索している。イランにとって天然ガスは経済成長と地政学的影響力を強化する鍵であり、将来的な制裁解除や国際関係の変化が天然ガス政策に大きく影響すると考えられる。

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