イラン革命防衛隊、湾岸諸国のエネルギー・水インフラへの攻撃示唆、トランプ最後通牒に反発
イラン革命防衛隊(IRGC)は声明を発表し、米国やその同盟国がエネルギーインフラに攻撃を仕掛ければ、湾岸地域のエネルギーや淡水化施設などの重要インフラを標的にする考えを示した。
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中東での戦闘が激化する中、イランは22日、トランプ(Donald Trump)米大統領による「最後通牒」に対し、湾岸諸国のエネルギーや水インフラを標的とする報復を辞さないと警告した。トランプ氏はイランが戦闘激化の要因となっているホルムズ海峡を再び開放しない場合、48時間以内に同国の発電所などエネルギー施設を攻撃すると警告していた。これに対してイラン側は、攻撃が実行された場合には地域全体の重要インフラに対して反撃する意向を表明し、中東情勢のさらなる悪化が懸念されている。
トランプ氏は自身のSNSで、イランがホルムズ海峡を完全に再開しなければ、イランの主要発電所を含む拠点への軍事行動を始めると宣言した。海峡は世界の原油輸送の約20%が通過する要衝であり、事実上閉鎖された状態が続いている。トランプ氏は同時に「イランの電力網を破壊する」とまで述べ、壊滅的な攻撃を開始すると示唆した形だ。
この発言を受けてイラン革命防衛隊(IRGC)は声明を発表し、米国やその同盟国がエネルギーインフラに攻撃を仕掛ければ、湾岸地域のエネルギーや淡水化施設などの重要インフラを標的にする考えを示した。これにはエネルギー供給だけでなく、水の確保が困難な中東諸国にとって生命線とも言える淡水プラントも含まれるとみられ、広範囲にわたる被害が想定される。
ホルムズ海峡の閉鎖はすでに世界的なエネルギー市場に深刻な影響を与えている。原油や液化天然ガス(LNG)などの出荷が滞り、原油価格を押し上げている。湾岸諸国や世界各地の市場は供給不安に直面しており、トランプ氏の通告がさらなる不安を誘発している状況だ。
この最後通牒は米イスラエルによる空爆やイランのミサイル・ドローン攻撃の応酬が続くなかで発せられた。戦闘は2月末に始まり、イラン側はイスラエルと米国が同国の軍事・核関連施設を攻撃したとして強く反発してきた。これに対しイランは反撃として湾岸地域のエネルギー関連施設や港湾に対する攻撃を行い、紛争が地域全体に広がっている。
トランプ政権はホルムズ海峡の開放が国際社会およびエネルギー市場の安定に不可欠だと強調し、イランに対して期限内の行動を求めている。しかし、イラン側は依然として閉鎖政策を維持する構えで、譲歩の兆しは見えない。IRGCはエネルギーインフラへの攻撃が実行されれば、ホルムズ海峡を永続的に閉鎖する可能性も示唆しており、紛争が長期化する危険性があるとの見方が強まっている。
国際社会からは、戦闘の激化とエネルギー・水インフラへの攻撃予告に対して懸念の声が出ている。中東外の多くの国々は海峡の封鎖が続けば世界経済への影響が避けられないとしており、外交的解決を模索する動きも広がっている。しかし、具体的な打開策は見えず、軍事的緊張は高い水準で推移している。
専門家は、今回の事態が単なる軍事的な対立を超えて、地域全体の安全保障と世界のエネルギー供給網に長期的な影響を及ぼすリスクを指摘する。湾岸諸国のインフラが攻撃対象となれば、物流の混乱や供給網の寸断はさらに深刻化し、国際社会全体の安定にも悪影響を及ぼす可能性があるとしている。中東の情勢は今後の数日から数週間が重要な転機となるとの見方が強い。
