イラン、拿捕した石油タンカーと乗組員21人を解放
イランがこの海域で船舶を拿捕したのは今年6月にイラン・イスラエル戦争が勃発して以来初めてであった。
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イランが19日、ペルシャ湾で拿捕したマーシャル諸島籍の石油タンカーと乗組員21人全員を解放した。タンカーの所有者が明らかにした。
当局は先週、タンカー・タララ号を拿捕。アラブ首長国連邦(UAE)沖を航行中で、UAEからシンガポールへ向かっていた。
同タンカーは高硫黄軽油(環境基準を満たしていない不正軽油)を積載していたとされる。
イランは解放の理由を明らかにしていない。
イランがこの海域で船舶を拿捕したのは今年6月にイラン・イスラエル戦争が勃発して以来初めてであった。
タララ号を所有するキプロスの企業は声明で、「乗組員は全員元気である」と述べた。
また同社は「乗組員の家族にも連絡済みで、タララ号は運航を再開できる状態だ」と付け加えた。
さらに「船舶、乗組員、管理会社、所有者に対する申し立ては一切なかった」と付け加えた。
タララ号は19日にイランを離れた。
タララ号はホルムズ海峡を通過中に拿捕された。
ホルムズ海峡はペルシャ湾とオマーン湾を繋ぐ重要な水路で、世界の石油輸送の約30%が通過するため、国際的に非常に戦略的な位置にある。この海峡を支配することは、エネルギー供給の安全を左右するため、国際政治において大きな意味を持つ。
イランはホルムズ海峡の北岸に位置し、その海峡の支配において重要な役割を果たしている。イランの地理的な優位性により、海峡を通る船舶の通行に影響を与える能力があり、イランはこの地域の安全保障や航行の自由に対して強い発言権を持つ。イランは自国の安全保障を確保するためにホルムズ海峡を戦略的に利用してきた。
