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イランが「45日間の停戦案」を拒否、トランプ氏「国全体を一掃できる」


国営イラン通信(IRNA)は6日、イラン政府がパキスタンを通じて米側に提示された「45日間の停戦」と「ホルムズ海峡の再開」を条件とする提案を拒否したと報じた。
2026年4月6日/米ワシントンDCホワイトハウス、トランプ大統領の記者会見(ロイター通信)

イランと米イスラエルの間で戦闘が続く中、イランが停戦案を拒否し、米国の軍事的圧力が高まっている。イランは一時的な停戦ではなく、戦争の恒久的な終結を求める立場を明確にしており、トランプ政権が提示する期限付き提案を受け入れない姿勢を示してきた。これを受けてトランプ(Donald Trump)米大統領は6日、合意に至らなければイラン全土を一夜で壊滅させることも可能だと述べ、さらなる軍事行動の可能性を示唆した。

国営イラン通信(IRNA)は6日、イラン政府がパキスタンを通じて米側に提示された「45日間の停戦」と「ホルムズ海峡の再開」を条件とする提案を拒否したと報じた。イラン側の回答には戦争の即時終結、制裁解除、復興支援、ホルムズ海峡の安全な通行に関する保障など10項目が含まれており、「一時的な停戦ではなく、紛争全体の終結が必要」という立場が示されている。イラン外務省報道官は声明で、「この要求は妥協ではなく、自国の立場を守る自信の表れである」と述べた。

ホルムズ海峡は世界の石油輸送の2割が通過する要衝であり、ここが長期間にわたり実質的に閉鎖されていることで世界経済に大きな影響を及ぼしている。トランプ政権は停戦案に盛り込まれた条件に加えて海峡の再開を強く求めてきたが、イラン側はこれを退けた形だ。

トランプ氏はホワイトハウスでの記者会見で、イランが条件を満たさなければイラン全土のインフラを「一夜で壊滅させることが可能だ」と主張した。またトランプは「それは明日かもしれない」と期限を設け、停戦案の合意を7日夜までに求めると強調した。さらに、戦闘が続く中で救出された米軍パイロットとその作戦についても語り、「米軍はどんな困難な状況でも米国民を置き去りにしない」とした。

ヘグセス(Pete Hegseth)国防長官も記者会見で、これまでにない規模の空爆作戦を開始したと述べ、トランプ氏の期限が過ぎた後にはさらに激しい軍事行動が予想されるとの見方を示した。またヘグセス氏は「今日は戦争開始以来最大規模の空爆となる」「明日はさらに激しくなるだろう」と述べた。

中東全域で緊張が高まっている。イスラエルは6日、イラン南部のガス田を空爆し、革命防衛隊の幹部らを殺害したと発表した。イランはこれに対抗し、イスラエルや他国への攻撃を行ったと伝えられている。ホルムズ海峡の封鎖により原油価格は急騰し、世界のエネルギー市場に不安が広がっている。

地域外交ではパキスタン、エジプト、トルコなどが仲介を試みているが、イランと米イスラエルとの間には根深い不信があり、停戦交渉は難航しているとみられる。イラン側は過去の交渉での「裏切り空爆」を受けて米国への信頼を失っており、「戦争終結の保証がなければ交渉は成立しない」と強調している。

こうした中、戦闘と外交の行方は依然として不透明で、世界のエネルギー市場、地域の政治・安全保障に大きな影響を及ぼす可能性が高い。イランの姿勢と米国の強硬な対応がどのような結果を招くかは、今後数日の動向にかかっている。

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