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イラン大統領が停戦に言及「米イスラエルによる攻撃の即時停止が条件」


ペゼシュキアン氏は紛争が拡大している原因について、米国とイスラエルによる「侵略行為」にあると強調し、これを即時に停止しなければ地域の安定は回復しないと強調した。
2026年2月21日/イラン、首都テヘラン、演説するペゼシュキアン大統領(ロイター通信)

イランのペゼシュキアン(Masoud Pezeshkian)大統領は21日、米国とイスラエルによる軍事行動の即時停止が戦争終結の前提条件であるとの認識を示し、国際社会に対して停戦に向けた関与を求めた。発言はインドのモディ(Narendra Modi)首相との電話会談の中で明らかにされたもので、中東情勢の緊張が一段と高まる中での外交的メッセージとして注目されている。

ペゼシュキアン氏は紛争が拡大している原因について、米国とイスラエルによる「侵略行為」にあると強調し、これを即時に停止しなければ地域の安定は回復しないと強調した。また、同様の軍事行動が再び繰り返されないよう保証する枠組みの必要性にも言及し、外交的解決への道筋を示した。

さらに、新興国グループであるBRICSに対し、独立した立場から事態の収拾に関与するよう呼びかけた。西アジア諸国による地域的な安全保障体制の構築も提案し、外国の介入に依存しない形での平和維持を目指す考えを示した形だ。これは、長年にわたり外部勢力の影響を受けてきた中東情勢に対する新たな枠組みを模索する動きといえる。

一方、モディ氏は会談の中で、中東地域の重要インフラが攻撃対象となっている現状に懸念を示し、特に海上交通の安全確保の重要性を強調した。ホルムズ海峡をはじめとする主要航路の安定はエネルギー供給や国際貿易に直結するため、インドを含む多くの国にとって重大な関心事項となっている。

現在の紛争は米国とイスラエルによるイラン国内への先制攻撃を発端としており、核関連施設や軍事拠点が標的となっている。これに対しイラン側も報復攻撃を行うなど、戦闘が激化している。すでに多数の死傷者が出ているほか、エネルギー施設への攻撃や海上輸送の混乱により、世界経済にも影響が広がっている。

また、今回の対立は単なる二国間の衝突にとどまらず、周辺地域や国際社会全体を巻き込む形で拡大している。レバノンや湾岸諸国でも緊張が高まり、軍事衝突の連鎖が懸念されている。こうした状況の中で、停戦に向けた外交努力の必要性が一層強調されている。

しかし、米側は現時点で停戦に消極的な姿勢を示し、軍事作戦の継続を示唆している。双方の主張には大きな隔たりがあり、早期の停戦実現は容易ではない。

ペゼシュキアン氏の発言は、軍事的対立が続く中で外交的解決を模索する姿勢を示したものだが、現実には戦闘の収束に向けた具体的な道筋は見えていない。中東情勢は依然として不安定で、国際社会の対応が今後の展開を左右する重要な要因となりそうだ。

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