イラン新最高指導者、「ホルムズ海峡」封鎖継続を宣言
モジタバ新体制がどのような外交・軍事戦略を取るのかは依然として不透明で、中東情勢は一段と不安定さを増している。
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イランの新たな最高指導者モジタバ・ハメネイ(Mojtaba Khamenei、56歳)師が12日、就任後初めての声明でホルムズ海峡の封鎖を継続する方針を示し、米国やイスラエルへの強硬姿勢を鮮明にした。中東情勢の緊張がさらに高まる可能性が指摘されている。
声明は国営テレビを通じて読み上げられた。モジタバ師は米イスラエルとの戦争が続く中、「殉教者の血に報いる」と述べ、戦闘を継続する意思を示したうえで、世界のエネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡を閉鎖した状態に保つと誓った。これは両国に対する圧力の一環である。
ホルムズ海峡はペルシャ湾とオマーン湾を結ぶ海上交通路で、世界の原油輸送の2割が通過する要衝である。この海峡が封鎖されれば、世界のエネルギー供給が大打撃を受け、原油価格は1バレル=100ドルを超える水準に上昇している。
モジタバ師はまた、地域のアラブ諸国に対し、米軍基地を国内から撤退させるよう要求。要求が受け入れられない場合には、米国の資産や軍事拠点への攻撃を続ける可能性を示唆した。さらに、イランと連携する武装勢力を称賛し、地域全体での抵抗運動を強化する考えを示した。
今回の声明は最高指導者だった故故ハメネイ(Ali Khamenei)師が米国とイスラエルによる空爆で死亡した後、次男のモジタバ師が後継者として選出されてから初めて公表された公式メッセージである。モジタバ師は今週、聖職者らで構成される評議会によって3代目最高指導者に選出された。
ただし、新指導者は現在まで公の場に姿を見せておらず、声明も本人の映像や音声ではなく、テレビのアナウンサーによって読み上げられる形で発表された。父親が死亡した空爆で負傷したとの報道もあり、健康状態を巡る憶測も広がっている。
一方、中東では軍事衝突が拡大している。イラクの港では石油タンカー2隻が炎上し、イランによる攻撃の可能性が指摘されたほか、レバノンではイスラエル軍による空爆が激化するなど、戦闘は地域各地に広がっている。これまでに2000人以上が死亡した。
トランプ(Donald Trump)米大統領はイランの核開発を阻止する必要があるとして強硬姿勢を崩さず、事態の早期終結は見通せない状況だ。新最高指導者が示した強硬な方針は地域の軍事衝突だけでなく、世界のエネルギー市場にも大きな影響を及ぼす可能性がある。
モジタバ新体制がどのような外交・軍事戦略を取るのかは依然として不透明で、中東情勢は一段と不安定さを増している。世界各国はホルムズ海峡の封鎖が長期化するかどうかを含め、今後のイランの動向を注視している。
