イラン・レバノン外相会合、二国間関係について協議へ
招待の背景にはレバノンの親イラン組織ヒズボラの武装解除に関するロードマップの進行がある。
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イラン外務省は4日、レバノンのラッジ(Youssef Raji)外相を近く首都テヘランに招待し、両国関係や地域・国際情勢をめぐる協議を行う意向を示した。
招待の背景にはレバノンの親イラン組織ヒズボラの武装解除に関するロードマップの進行がある。イランはこの動きを注視しており、今回の対話は二国間関係の深化だけでなく、黎明期にある地域秩序の変化についても議論する場になるとみられる。
イランのアラグチ(Abbas Araghchi)外相は声明で「両国関係発展および地域・国際情勢のレビューのため」と説明。また、「レバノン市民と政府が直面する諸脅威・課題を乗り越えると信じている」と述べた。
イスラエル軍は前日、ヒズボラとの2024年11月の停戦合意を監視する軍事委員会に対し、民間代表を派遣するという異例の措置を取った。今回の対話の呼びかけは地域の安全保障環境が大きく変化していることを反映しているとの見方がある。
一方で、過去にもイランはレバノンの主権尊重と国内問題への不干渉を繰り返し強調しており、今回の招待も「外交対話を通じ関係強化を図る」姿勢だとしている。とはいえ、ヒズボラを巡る動きや、近隣地域の安全保障をめぐる複雑な力学を抱えるレバノンでの協議は、外部からも注目を集めている。
総じて、今回の招待はイランとレバノンが直近の緊張した地域状況を踏まえ、外交関係を再確認・再構築する試みであり、両国の将来の関係や中東における勢力バランスの変動を占ううえで重要な契機と考えられる。
