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イラン外相「米国との核協議で進展があった」交渉継続

交渉は間接形式、オマーンの仲介で進められたが、「具体的な最終合意にはなお多くの課題が残っている」という。
2026年2月16日/スイス、ジュネーブ、イランのアラグチ外相(左))と国際原子力機関のグロッシ事務局長(AP通信)

イランのアラグチ(Abbas Araghchi)外相は17日、スイス・ジュネーブで行われた米国との核問題をめぐる高官級協議で「主要な指針となる原則」について、両国が大筋で理解に達したと発表した。交渉は間接形式、オマーンの仲介で進められたが、「具体的な最終合意にはなお多くの課題が残っている」という。

アラグチ氏は協議後、イランメディアの取材に対し、「一連の協議は真剣かつ建設的であり、これまでに提示された複数の考え方が深く協議された」と説明した。そのうえで、「主要な指針について大筋で合意し、今後はその原則に基づいて最終合意文書の草案作成へ移行する」と述べた。ただし、直ちに包括的な合意に達する見通しは立っておらず、アラグチ氏は今後も協議を重ねる必要があるとの認識を示した。

今回の交渉は2025年6月にイランの核関連施設への攻撃後に再開された二国間協議の2回目にあたる。アラグチ氏は原則合意について「道筋は前向きだ」と評価しながらも、交渉は容易なものではないと慎重な姿勢を崩さなかった。米側は具体的な立場について詳細を明らかにしていないが、依然として原子力の平和利用を越えた核開発や弾道ミサイル計画、地域における影響力行使への懸念を示し、幅広い問題を協議対象にする意向を示しているとの観測もある。

ロイター通信は米当局者の話しとして、「イランは今後2週間以内に詳細案を提示し、残された立場の隔たりを埋める努力を続ける」と報じた。この立場は両国間でいまだ多くの相違点があることを示しており、簡単に最終合意に結び付くものではないと指摘されている。協議の焦点にはイランの濃縮ウラン活動の範囲や査察体制、経済制裁の緩和などが含まれているとみられる。

こうした外交的な交渉が進む一方、中東地域の緊張は依然として高い状態にある。イランは協議に先立ち、戦略的要衝であるホルムズ海峡周辺で軍事演習を実施し、一部航路を閉鎖したと報じられている。これは外交の場と並行して軍事的な圧力も維持しているとの分析を呼んでいる。米国は湾岸地域に空母打撃群を展開し、交渉が決裂した場合の軍事的な対応も示唆しているとの見方も根強い。

石油市場はこれらの動きを敏感に受け止め、協議進展を背景に原油価格が一時的に下落する場面も見られた。これは市場が紛争拡大リスクの後退を期待した動きとも解釈されている。

核交渉は今後も継続される見込みで、両国は合意文書の草案作成と次回協議に向けた準備を進める方針だ。最終合意の実現には相当な時間と交渉が必要であるとの見方が専門家の間でも強い。両国が最終的な妥協点を見いだせるかどうかは、今後数週間〜数カ月の協議にかかっている。

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