イランと米国が核協議再開へ、2月26日、オマーンが仲介
米国とイランの核協議は2015年の核合意(JCPOA)再建をめぐる長年の難題であるが、今回の協議が軍事衝突の回避につながるかは依然として不透明である。
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米国とイランは核開発を巡る協議を再開するため、2月26日にスイス・ジュネーブで3回目の間接協議を開くことで合意した。オマーン外務省が22日明らかにした。オマーンは仲介役として両国の対話を進めると表明。この協議は中東で高まる緊張を緩和し、核合意の再構築に向けた道筋を見出すことを目的としている。
米国は近年最大規模となる軍事力を中東地域に展開中だ。トランプ(Donald Trump)大統領は交渉が失敗した場合、「非常に悪いことが起こる」と警告している一方、イラン側は慎重ながらも協議の継続に前向きな姿勢を示している。オマーン外務省は声明で「合意締結に向けさらに前進することを目指す」と述べ、進展への期待を示した。
トランプ政権を代表するウィトコフ(Steve Witkoff)中東担当特使は22日、トランプ氏がイランに対し核計画の縮小を求める圧力を強めている状況について、「なぜイランはまだ応じないのかという疑問を抱いている」と語った。ウィトコフはFOXニュースのインタビューで、「”降伏”という言葉は使いたくないが、なぜ彼らが従わないのかを不思議に思っている」と述べ、米国が中東で展開する軍事力や圧力にもかかわらずイランが譲歩しない状況への困惑を示した。
これに対し、イランのアラグチ(Abbas Araghchi)外相はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「なぜ我々が降伏しないか気になるのか?我々がイラン人だからだ」と投稿し、国としての主権と誇りを強調した。またアラグチ氏は米国との外交的解決は依然として可能だという見解を示した。
米国とイランの主な対立点はウラン濃縮活動の範囲や経済制裁解除の条件、ミサイル計画および地域での影響力行使にまで及んでいる。米国はイランが核兵器に転用可能な高濃縮ウランを放棄すること、ミサイル計画の制限、地域の武装組織への支援停止を求めている。一方、イランは核計画は平和目的だと主張しつつ、一定の制約と引き換えに経済制裁の全面的な解除と平和利用の権利の承認を求めている。
イラン政府は新たな譲歩案として、高濃縮ウランの半分を国外に移送し、残りを希釈する意向を表明しているとみられるが、制裁解除の枠組みやその実施方法について両国間の見解は大きく異なっている。米国は交渉の範囲を核以外にも広げたい考えだが、イランはこれを拒否する姿勢を崩していない。
一方、ウィトコフ氏はトランプ氏の指示でイランの反体制派指導者であるレザ(Reza Pahlavi)元皇太子と面会したことを明らかにした。レザ氏は米国在住で、昨年末に始まった反政府デモで多数の犠牲者が出たことを受け、米国の軍事介入を支持する立場を示している。こうした動きはイラン国内外の政治情勢に波紋を広げる可能性がある。
米国とイランの核協議は2015年の核合意(JCPOA)再建をめぐる長年の難題であるが、今回の協議が軍事衝突の回避につながるかは依然として不透明である。双方が根本的な立場の違いをどこまで埋められるかが、今後の焦点となる。
