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アフガン全土でインターネット障害、タリバンが遮断か

タリバンはこの遮断についてコメントしていない。
2022年4月29日/アフガニスタン、首都カブールのモスク近く(Ebrahim Noroozi/AP通信)

アフガニスタンで29日、インターネット通信が遮断された。

タリバン暫定政権の最高指導者アクンザダ(Hibatullah Akhundzada)師は今月初め、不道徳を防止するとして、インターネット禁止令を発令。その後、複数の州で光ファイバー接続が失われた。

世界各国のネット接続状況を監視する英団体ネットブロックスによると、アフガン全土の接続率は14%に低下。ほぼ全国で通信障害が発生していることを示しているという。

ネットブロックスは29日の声明で、「この通信遮断により、国民が外部の情報を入手したり、連絡を取る能力が著しく制限されるだろう」と述べた。

タリバンはこの遮断についてコメントしていない。

2021年8月にタリバンが政権を掌握して以来、全国規模でインターネットが遮断されたのは初めてである。

アフガンの人権状況はこの政変後、急速に悪化した。タリバンは当初、過去の統治時代(1996〜2001年)よりも「寛容で包括的な政権」を目指すと表明していたが、現実には強権的で排他的な統治を進め、人権に対する弾圧が深刻化している。

特に女性や少数民族、反対派、ジャーナリスト、市民活動家に対する制約は顕著であり、国際社会からも強い批判を浴びている。

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