◎ロシア、イラン、トルコは2017年以来、シリア内戦の政治的解決を求める協議に参加している。
ロシアのラブロフ(Sergey Lavrov)外相は7日、反体制派による攻撃が激化しているシリアでの戦闘が終結することを望んでいると表明した。
ラブロフ氏は訪問先のカタール・ドーハでアルジャジーラの取材に応じ、「ロシア、イラン、トルコはシリアにおける敵対的な争いの即時停止を求めている」と語った。
ドーハの安全保障フォーラムにはイランとトルコの外相も出席。フォーラムに先立ち、ラブロフ氏と会談した。
ラブロフ氏は「ロシア、イラン、トルコはシリアにおける政府と合法的な反体制派との対話への支持を表明する」と述べた。
イスラム過激派組織「タハリール・アルシャーム機構(HTS)」とその同盟組織は先月、アサド政権の支配下にある北部アレッポ県に攻め込み、全土を制圧。正規軍への攻撃を本格化させた。
HTSはその後、中部の要衝ハマに侵攻。正規軍はハマから撤退したことを認めた。
HTSの最高司令官は7日、首都ダマスカス制圧に自信をのぞかせ、「アサド政権の崩壊は近い」と主張した。
ロシア、イラン、トルコは2017年以来、シリア内戦の政治的解決を求める協議に参加している。
ラブロフ氏はアルジャジーラに、「我々は敵対的活動の即時停止を求め、国連決議が完全に履行されることを望んでいる」と語った。
またラブロフ氏はアサド政権と反体制派に対話による問題解決を求めた。
反体制派はアサド政権の同盟国であるロシアとイランが別の戦争に気を取られているスキを突き、アレッポとハマをあっさり制圧した。
アサド氏を支援してきたレバノンの過激派ヒズボラもイスラエルとの戦争で弱体化している。