イラン諜報機関がイスラエルの核関連文書を入手、IAEA事務局長がコメント
国営イラン通信(IRNA)は7日、同国の諜報機関がイスラエルの核計画や施設に関する機密文書を含む大量の文書を入手したと報じた。
のグロッシ事務局長(Getty-Images/AFP通信).jpg)
国際原子力機関(IAEA)のグロッシ(Rafael Mariano Grossi)事務局長は9日、イランが入手したと主張するイスラエルの核プログラムに関する情報について、「ソレク原子力研究センターのものと思われる」と述べた。
国営イラン通信(IRNA)は7日、同国の諜報機関がイスラエルの核計画や施設に関する機密文書を含む大量の文書を入手したと報じた。
イスラエル政府はグロッシ氏の発言に関してコメントしていない。
イランは現在、兵器級レベルの一歩手前までウランを濃縮しており、米国が提案した核プログラムに関する合意案を拒否する姿勢を示している。
グロッシ氏は記者団に対し、「イランがイスラエルの情報を入手したという報道を見たが、この件に関する公式の連絡は受けていない」と語った。
またグロッシ氏は「それはソレクを指していると思う」と述べた。
IAEAはソレク原子力研究センターで定期的に検査を行っている。
IRNAの報道が昨年報告されたイスラエルの核研究施設へのハッキング事件と関連しているかどうかは不明である。
IRNAは情報筋の話しとして、「文書を入手する作戦は数ヶ月前に実施されたが、資料の膨大な量と、安全にイランに輸送する必要性から、指定された施設に到着するまで報道規制が敷かれた」と報じた。
イスラエルは核弾頭(地上発射型ミサイル)を80~100発保有していると推定されるが、その保有を認めたことは一度もない。
IAEAは各国が核プログラムに関連する安全保障上の問題を報告するための機密保持システムを維持している。
ソレクはテルアビブの南方20キロに位置し、1958年に設立された原子力科学の国立研究所である。