◎イエメン内戦は世界最悪の人道危機に発展。目を覆いたくなるような飢饉を引き起こし、この10年で15~16万人が死亡、1000~2000万人が飢餓に直面している。
イエメン、首都サヌアの商店街(Getty Images)

国連世界食糧計画(WFP)は1日、内戦下のイエメンで飢餓のリスクがさらに高まり、半数以上の世帯が十分な食事をとれていないと警告した。

WFPは声明で、「フーシ派が支配する北部地域の状況は特に深刻であり、大飢饉に発展する恐れがある」と述べた。

またWFPは「飢餓リスクは過去レベルに達し、数百万人が食料を確保できず、人道支援に頼り切っている」と警告した。

WFPは昨年末、イエメン向けの資金が限られていることと、親イラン武装組織フーシ派との協議が難航していることを受け、北部地域への食料支援を停止していた。

イエメン内戦は世界最悪の人道危機に発展。目を覆いたくなるような飢饉を引き起こし、この10年で15~16万人が死亡、1000~2000万人が飢餓に直面している。

首都サヌアを含む同国の大部分を支配するフーシ派は2014年、政府を亡命に追い込み、サウジ連合軍との全面戦争を開始した。

その後、UAE(アラブ首長国連邦)の支援を受ける反体制派が南部アデンの大部分を掌握。この地域を巡る紛争はここ数年落ち着いている。

フーシ派と南部分離独立派「南部暫定評議会(STC)」はそれぞれ独立した中央銀行を設立。STCは自国通貨リアルとは異なる通貨を採用している。

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