◎フーシ派はこのミサイルを「パレスチナ国家の樹立を後押しする極超音速ミサイル」と呼び、パレスチナと名付けた。
イエメンの親イラン武装組織フーシ派が6日、極超音速で飛行するとされる固体燃料式のミサイルを公開した。
それによると、このミサイルは3日、イスラエルのリゾート都市エイラートの港に向けて発射されたという。
イスラエルメディアはこの地域に空襲アラートが出たものの、被害は報告されていると報じていた。
フーシ派はこのミサイルを「パレスチナ国家の樹立を後押しする極超音速ミサイル」と呼び、パレスチナと名付けた。
フーシ派が公開した映像にはこのミサイルが移動式発射台らしきものに乗せられ、白煙を上げて上昇する様子が映っていた。
固体燃料式のミサイルは液体燃料より速く設置、発射できる。
フーシ派は昨年10月にガザ紛争が始まって以来、紅海やアデン湾を航行する西側の船舶を標的にしてきた。
ミサイルの設置と発射速度はフーシ派の懸念事項のひとつであり、それを向上させれば西側の反撃を回避しやすくなるだろう。
米軍はフーシ派の移動式発射台を攻撃前につぶす戦略を取っている。
フーシ側はパレスチナを「自家製ミサイル」と説明している。しかし、内戦下のイエメンで複雑なミサイルや誘導システムを作れるかどうかは不明である。
イエメンはアラブ諸国で最も貧しい国であり、数千万人が国連を含む人道機関の支援を受け生活している。
フーシ派は国連の武器禁輸措置にもかかわらず、イランから軍事支援を受けてきた。
イランはフーシ派に兵器や戦闘員を送っているという西側の主張を否定しているが、米国やその同盟国が押収した船舶からはイランの武器、ミサイル燃料、部品が見つかっている。
国営イラン通信(IRNA)はフーシ派の発射を速報で報じ、「それはイエメンで製造されたものである」と説明した。
専門家によると、フーシ派が所有するミサイルはイラン革命防衛隊(IRGC)が開発したものによく似ているという。