◎レバノン保健省によると、昨年10月以来、イスラエル軍の攻撃により2400人近くが死亡、1万1000人以上が負傷。
2024年10月16日/レバノン、首都ベイルートの医療機関(ABCニュース)

世界保健機関(WHO)は16日、イスラエル軍の地上侵攻を受けるレバノンの病院や医療従事者が攻撃の対象になっていると警告した。

それによると、9月17日以来、病院や医師などへの攻撃が23件確認され、その結果、医師、看護師、患者など少なくとも72人が死亡、43人が負傷したという。

WHOは「23件の攻撃のうち15件が医療施設に対するものであり、13件が患者の輸送に影響を与えた」としている。

またWHOは「レバノンの医療施設はイスラエルの攻撃が始まる前から人手不足に悩まされ、今回の地上侵攻で状態が悪化し、医療システムは崩壊寸前である」と警告した。

さらに「多くの患者や負傷者が適切な医療を受けられずにいる中、病院を攻撃すれば、事態を悪化させ、戦後の回復を妨げることになる」と述べた。

WHOは「レバノン当局と連携して患者や負傷者への対応に当たり、必要不可欠な医療の継続を支援するため、たゆまぬ努力を続けているが、最も効果的な対応策は即時停戦である」と強調した。

1カ月ほど前に戦闘が本格化して以来、120万人以上の市民が避難を余儀なくされ、その多くがベイルートの海岸沿い、北部地域、隣国シリアに逃れた。

国連児童基金(ユニセフ)は今週、同国で生活する40万人以上の子供が住居を失い、避難を余儀なくされていると発表。イスラエルとヒズボラ双方に即時停戦を呼びかけた。

レバノン保健省によると、昨年10月以来、イスラエル軍の攻撃により2400人近くが死亡、1万1000人以上が負傷。犠牲者の8割が過去1ヶ月の戦闘で死亡したという。

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