◎イスラエルとヒズボラは昨年10月にガザ紛争が始まって以来、ほぼ毎日国境沿いで攻撃を交わしている。
レバノンの親イラン民兵組織ヒズボラは12日、イスラエル軍の空爆で幹部のひとりが死亡したことを受け、イスラエルへの報復を誓った。
この幹部は11日深夜、レバノン南部のイスラエル国境近くでミサイル攻撃により死亡した。
遺体は12日午後、首都ベイルート南部のヒズボラ拠点に運ばれ、合同葬が行われた。
ヒズボラ幹部は演説で、「シオニストどもを撃ち滅ぼすまで戦い続けると誓う」と述べた。
現地メディアによると、ヒズボラは12日未明、イスラエル北部に向けて100発以上のロケット弾を発射したという。
イスラエル軍はレバノン南部から約160発のロケット弾が発射されたと発表。人的被害は確認されていない。
イスラエル軍はその一部を防空システム「アイアンドーム」で撃墜したとしている。
イスラエルとヒズボラは昨年10月にガザ紛争が始まって以来、ほぼ毎日国境沿いで攻撃を交わしている。
イスラエル政府はこの数日、ヒズボラへの非難を強め、北部国境沿いでより激しい攻撃に出る可能性があると示唆していた。
ヒズボラはガザで恒久的な停戦が実現した場合のみ、イスラエルへの攻撃を停止すると主張している。
幹部の葬儀に参列した男性はAP通信の取材に対し、「我々はパレスチナ人とハマスのために戦う用意がある」と語った。
ヒズボラは12日付けの声明で、「イスラエル北部の2つの軍事基地に巡航ミサイルとロケット弾を撃ち込んだ」と述べた。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は3万7000人を超え、増え続けている。米政府が示した停戦案をめぐる交渉は難航しており、ハマス側の出方に注目が集まっている。