◎イスラエル軍は27日の空爆でナスララ師を殺害した後も、首都ベイルートへの空爆を継続した。
レバノンの過激派ヒズボラは28日、最高指導者ナスララ(Hassan Nasrallah)師が殺害されたことを認め、イスラエルへの攻撃を続けると誓った。
イスラエル軍は27日の空爆でナスララ師を殺害した後も、首都ベイルートへの空爆を継続した。
国営イラン通信(IRNA)は28日、ナスララ師への空爆でイラン革命防衛隊(IRGC)の副司令官も死亡したと報じた。
この副司令官はイラン国内の抗議デモを弾圧したとして、米国から制裁を受けていた。
AP通信は政府高官の話しとして、「イスラエルはレバノンへの限定的な地上侵攻を準備している」と伝えている。イスラエルは欧米諸国からの停戦提案を拒否した。
米ABCニュースも国務省高官の話しとして、「米国とイスラエルはナスララ師を含むヒズボラ幹部約30人を排除したと考えている」と報じた。
イスラエル軍は28日、前日夜から早朝にかけて、140以上のヒズボラ拠点を攻撃したと声明を出した。この1週間の死者は700人を超えている。
一方、レバノン運輸省の高官は28日、ABCの取材に対し、「イスラエルはベイルート空港の管制塔システムをハッキングし、ベイルートに向かっていたイランの旅客機に着陸しないよう警告した」と明らかにした。
イスラエルのネタニヤフ(Lloyd Austin)首相は28日、ナスララ師暗殺について、「虐殺に手を貸した者たちの末路だ」と成果を誇示した。
またネタニヤフ氏は「今週初めにナスララ暗殺を命じ、結果を出したが、まだ足りない」と強調。ヒズボラを完全に無力化するまで攻撃を続けると誓った。
バイデン(Joe Biden)米大統領は28日声明で、ナスララ師の死を歓迎。「何千人ものアメリカ人、イスラエル人、レバノン市民を含む多くの犠牲者に対する正義を遂行した」と述べた。
ナスララ師はパレスチナ・ガザ地区のイスラム組織ハマスと連携する指導者のひとり。イスラエルが最も危険視する人物である。